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あるドキュメンタリー映画を観ました。暮らしとはなんだろう?映画を観ながら、今はもうこの世には居ない自分の4人の祖父母を透かし見ていました。私の両祖父母も器用な人たちでした。
そしてそこに出てきた、3人の建築家の言葉。私はその3人の言葉を通し「暮らし」を考える機会を得ました。
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建築家1。
子供の頃から間取りを見るのが好きで、教室の自分の机の落書きは、中学でも高校でも自分の理想の家の間取りを描いていた。その間取りには音楽スタジオと大きなキッチンがあった。
何になりたいか?と訊かれたら「建築家」と答えていた。本当は歌手だったけれどそれは心の声。大学は2級建築士の資格も取れるとあったのもあり美大デザイン科のインテリアコースへ。けれど研究室は家具を選んだ。家具の教授は建築家でもあるけれど、だいたいみんな椅子コレクター。私も随分影響された。中でも「好きだな」と選ぶデザインはだいたいコルビジェのものだった。
「家は、暮らしの宝石箱でなくてはいけない」ール・コルビジェ
私の今の暮らしは、子供の頃のタカラモノ入れのように好きなものだけで溢れているのだろうか?
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建築家2。
mixi時代、ニックネーム(アカウント名)は福岡での学生時代のあだ名「ちゃとら」にした。ニックネームとは別に姓名を書く欄があって、そこには「さくらだふぁみりあ」と入れた。建築をかじった身としてはガウディのサグラダファミリアにはいつか行きたい、とずっと憧れだった。昨年バルセロナへ行き、サグラダファミリアだけでなく、街の至るところに溢れるガウディ建築を目にした。
「すべての答えは偉大なる自然の中にある」ーアントニ・ガウディ
自分の生命の時間以上に時間が必要な建築物を考えたガウディは未来まで見ていた。現在が未来に繋がる。自然というのは今の私たちが未来まで見えていなければ残すことは難しい。どれだけ私は未来まで見据え「今」を大切に思えているのだろうか?
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建築家3。
1994年の映画「インタビュー ウィズ ヴァンパイア」。ライター役はリバーフェニックスに決まっていたが急死によりクリスチャンスレーターに。作者のアン・ライスがレスタト役のトムクルーズに大反対したが見事納得させるダイエットと演技で注目された映画。が、私はレスタトよりもルイの美しさに目を奪われる。それがブラッドピットだった。ブラッドピットが建築ジャンキーというのも共感ポイントで、彼が敬愛するフランクロイドライトの有名建築「落水荘」を模して滝を買ったという話に「映画スターはすごいな」と思ったものだ。私も、滝は持てないが(笑)、フランクロイドライトの写真集は持っている。
「長く生きるほど、人生はより美しくなる」ーフランク・ロイド・ライト
今より未来。私から見える世界に対して私は、今よりも美しいと思えているのだろうか?
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暮らしというのは継続。続けていくことの喜びと不安。幸せとはひとつ違えば辛く、辛さはひとつ違えば幸せ。そのたったひとつとは、何が私にとってのひとつであるのだろう?
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