海外ドラマ「トランスペアレント」と、よしむらさおり
このところ観ているのが、海外ドラマ「トランスペアレント」。トランスというのは性同一性障害のこと。実はよく知らずに、コメディだと思って気軽に観始めた。
コレが実にシリアスなヒューマンドラマだった。単純に「人として」の立場を想像すると、なかなか苦しい場面もある。。。のに、今、私はシーズン3まで観進んだ。というのも。使われているBGMが実に穏やかで、心地がいい。こーんなに「音楽」がスゥっと五感に入ってくるドラマも珍しい気がする。音楽で空気感がこれだけ変わるのか、というのを改めて思う。
内容に話を戻す。
私なりにLGBTについて、雑学としての最低限の知識はあると思っていたが、ドラマの中で状況としてよくわからないことが多々あった。この「トランス」の父親は70歳直前にカミングアウト、驚く家族。。とはいえ!長女は結婚していて子供が二人いるのに女性に走るし、次女もなにかとアブノーマル。長男は女性を取っ替え引っ替え。。。と、そんな3人の子供たち。素直に受け容れるのかな?と思いきや、逆。父親に拒否反応を示す。。というのがスタート。
この時点で私は「なぜ?なぜ?!」となった。コレはOKなのにアレはNGなの?
ある日シンガーソングライター仲間の よしむら さおり ちゃんと、このドラマの話になった。さおりちゃんは今LGBT支援のためのクラウドファンディング真っ最中。ドラマを観ていなかったさおりちゃんに説明すると、さすが!いろいろと理解が早い。で、私の「ドラマへの疑問」話をを聴いていたさおりちゃんがひとこと「そもそもLGBとTは違うんですよ」と。
え???!
さおりちゃんが言うには、LGBの世界と、Tの世界には大きな隔たりがあるという。この辺が最初よくわからなかった。たぶん日本人の多くは(や、日本人に限らず)、LGBTに対してとてつもない誤解があるんだろう。実際ドラマでも「キミは女装が好きなんだから自分がゲイであることを認めるべきだ!」と強要される。いや、このトランスのお父さん女性が好きなのよ(笑)そういう偏見や、登場人物の心の些細な動きも本当に繊細に描かれている。
理解の不足は差別を生む。
私は自分なりに「理解している」と思っていただけに、驚きがあった。ドラマで驚き、さおりちゃんの補足説明に驚き。
けれど、さおり先生のおかげで、ドラマの背景が急に見えるようにもなって、さらに面白くなってきた。もうすぐシーズン4に入る。登場人物たちそれぞれが、いろいろな経験を重ねどんどん変わっていく。ドラマではない私たちのリアルも、自分で気づかないだけで変化しているんだ、と実感する。
知らないことが多いから学ぶ。
学べばまた面白いが増える。
足りないことだらけだな、私。人として。
相互理解の重要性を提示してくれている、
よしむらさおりちゃんの勇気ある挑戦は残り2日。
あなたは、何を知っていますか?
クラウドファンディングはただのお金集めじゃないなあ。
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